2007年11月14日

七五三から「命」(めい)を考える

七五三(しちごさん)とは、7歳、5歳、3歳の子供の成長を祝う年中行事ですね。
男の子は5歳、女の子は3歳と7歳の年の11月15日に、成長を祝って神社・寺などに詣でてお祝いをします。親にとってみては、子供の成長を感じる嬉しい行事でもあります。
(以前は数え年の男子は三歳と五歳、女子は三歳と七歳で祝いました。現在では満年齢で男子が五歳(地方によって三歳)、女子が三歳、七歳でお祝いする事が一般的です。)

では、どうして七五三という行事があるか・・その理由のひとつとして
近世までの日本は、出産というのは一大事、命がけのことでした。産まれてくることが本当に大変だったのです。
医学が発達していませんし、食べることがやっとであり豊かでないこと、栄養不足などから乳幼児が育つことも大変でした。
乳幼児が成人するまでの生存率が極めて低いという背景から七五三は、子供の生存、生きていることを祝う節目として定着しました。
男の子児が女児よりも早く祝うのは家を継ぐという意味もありますが、医療技術が発達する現代までは、男の子の生存率が低かったためです。
乳幼児の死亡率が高かった昔は七歳までの子供は神の子とされ七歳になって初めて社会の一員として認められたそうです。
この日のお祝いは、本当に大切なことであったわけですね。

では、平均寿命はどうだったのでしょうか。
江戸時代後期の平均寿命は、男約21歳、女約29歳であったといわれています。これは乳幼児が死亡者の大半(全体の7割以上)を占めていたことの結果です。
成人するまで生きていた人の平均死亡年齢は、男61歳、女60歳程度だったとか。

ある研究者が、作成した国民の生存・死亡の状態を表わすためのデータによると・・・
縄文時代から弥生時代までの日本人の寿命は、男女とも15歳程度だったそうです。
室町時代で、15.2歳くらいと推定。江戸時代で、20歳代後半〜30歳
日本人の出生時平均余命が50歳を越えたのは1947年です。
平均寿命が伸びた一番の理由は「乳幼児の死亡率の減少」です。大正末期(1925年頃)までは、出生が1,000児に対して、150児(15%)も死亡していました。
それから、だんだんと低下して行き、1940(昭和15)年には、10%以下、1947(昭和22)年には、7.65%、1961(昭和36)年には、5.2%、2002(平成14)年には、3%まで減少し、世界のトップクラスになっています。

だから「命」は大切にしようよ、と申しあげたいのです。
あなたの命が大切なように、あなたの周りにいる人や、赤の他人という人でも、みんな大切な「命」を授かってきたのです。七五三をして祝ってもらった命です。
そして、ここで「命」について考えてみましょう。

「命」という文字を辞典で調べてみましたら・・
「さだめ、いいつけ、いましめる、おしえる、いましめる、ちかいのことば、天の定め、人間としての務め、使命、いのち」とあります。
熟語を調べてもみましょう・・「命運」=「運命」、「命題」(題目をつけること)、
「命中」(指定した場所に矢が当たる) いろいろありますね。

おやじが本日申しあげたい「命」は、「人間としての定め」「使命」ということです。
人間という動物は社会・集団で生活するという特性があります。
ということは、その「群れ」の中のルールに従うということが必要です。
守れない人には「お前、ダメだろう」とシッペを食らうわけです。
「命」は生きるということですが、人としての「生き方」も命、「人に対して教える」ことも命、「誓い・約束を守る」ことも命なのです。

最近のお肉、鶏肉、チョコ、お餅など食品に対する不祥事、英語学校、介護企業、肝炎、
なんか情けないことだらけではありませんか。
それは「命」を大切にしていないからです。
大人には七五三を機会として、育ってきた子供たちの生き方見本になっていただきたい。
最低限、世の中のルールを守ること、その大切さを教えてあげてください。

大人は子供に、人生の先輩は後輩に、上司は部下に、「命」を教え、見本を示して欲しい。そうしないと、すべての約束事が崩壊してしまうのです。
反対に子供たち、青少年は教えを受けなさい。ルールを破っておいて権利ばかり主張す
るなんて通用しないぞ。情けない大人が見て見ぬふりをしているからいいだって?
それじゃ、情けない大人以下ではないか。
ふざけてはいけない。ルールを守れない君をみんなが応援してくれるだろうか。

規則やルール・マナーというものは人間が気持ちよく生活していくための知恵です。
「自分以外の他人を気遣う」という気持ちを動作や言葉などでわかりやすくしたものです。
軽く考えてはいけない。野球、サッカー、ラグビー、格闘技でもルールがあり、守るからこそ試合が成立しているのです。しかも審判が目の前にいるわけですな。
ルールを守らないと社会は許さないということです。

最近のニュースで楽しくないものは、この「他人を思いやる」という考え方、自分がどのような土俵に立って勝負しているのか、求められている礼儀は何か、守るべきルールは何かを忘れているか、無視しているから起きているのではないでしょうか。
面倒くさいと思ってはいけないのです。だからルールなんです。

よく親孝行しなさいと言われるかもしれませんが、それは親が面倒を見て、躾け、教えているからこそ「孝行」を求めてもいいのかなと思います。
大人が真剣に日本を考え、ルールを守り、社会が人を育てる、何があっても逃げない、を実際の行動としていれば、子供たちもこの世の中のルールを守るのかなと思ったおやじ。

七五三で、「命」とは何かを考えて欲しいでーす。

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